恋人は低血圧

「晴明、おれはゆくよ」

博雅が、いまだ丸くなったまま起きようとしない晴明に言った。

「……んー」

「おい、晴明。いい加減目を覚ませ」

身体を揺さ振られ、晴明はうっすらと目を開ける。

「…んー」

寝ぼけた声を上げながら、晴明はのそりと起き上がった。
まだ頭がはっきりしないのか、ぼうっと博雅の顔を見ている。
その子供っぽい表情に、博雅はどぎまぎしながら言った。

「晴明、しっかりしろっ。
 おれはもうゆくぞ。
 お前だって今日は帝のもとへ行くのだろう?
 そんなにのんびりしていてよいのか?」

博雅に捲くし立てられても、晴明はきょとんとしている。
どうやら博雅の言葉は右耳から左耳へ抜けてしまっているらしい。
博雅は盛大な溜息を吐くと、晴明の両頬をむにょーんと引っ張った。

「起きろー!!」

しかし晴明に覚醒する気配はなく、博雅は脱力してしまう。
ここまでくると、何が何でも起こしたくなる。

「よし!ではこれならどうだ!」

博雅は、最後の手段とばかりに晴明にくちづけた。
しかも、相当熱烈なものを。

「んっ…んぅ…」

不意の息苦しさに、晴明がうめきだす。
流石にここまですれば起きるだろうと博雅が絡めた舌をきつく吸い上げる。

「んんっ」

晴明の甘い吐息に、つい今が朝であることを忘れそうになり、博雅は慌てて晴明から離れた。
そして、ひと呼吸置いてから晴明の顔を見る。

「晴明、起きたか?」

だが、博雅の願い虚しく、
そこにあったのは、座ったままうつらうつらと寝こけている晴明だった。

「………っ晴明―――――――――――――っ!!!!!」

その朝、土御門邸には博雅の嘆き声が響いたという。

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この話に限りYANAMiがタイトル考えました。
なぜか最初についてたタイトルが『最強の漢』で、 なんかケンシ●ウとかラ●ウとかが出てきそうな題名だったんで なんぼなんでも話の内容とあってないだろう、と。
で、タイトル変えられんもんかと言ったら、 彼女、さらりと言ってのけましたよ。
『ヤナさん適当にタイトルつけといて』って。
絵とお笑い担当要員の人間に『タイトルつけといて』って 話のはじめっからオチをつけろってことですか?
つけて良いんならつけますよ、オチ。
そうしましょうか?
イヤでしょう。私だってイヤです。
実はこの解説かいてる最中にタイトル考え中なんです。
大変なんです。
だもんで、この無責任作者の証人喚問いってみましょう。

シリアスを期待した人、ごめんなさい(汗)
ホントはしっとりシリアスにしようと思ったのに…
気づいたらこんなものになっていた!
ああ、今までのと芸風違うじゃん!やばいなー。
ま、ゆきえの新境地ということで…(汗汗)
個人的に、寝ぼけてる晴明すごく気に入ってしまいました☆
では、また〜。
新 境 地 ひ ら く ま え に タ イ ト ル つ け て く れ 。
そんな感じでタイトルを考えながらお別れです。
みなさん、またお会いしましょう。
(追記:結局『そのまんま』なタイトルになりました)